受け取らない贈り物(2019・1・3)
お釈迦様のお話です。
このお話はお釈迦様のお話では有名なお話だと思います。
今日はこのお話を共有したいと思います。
『受け取らない贈り物』
悟りを開かれたお釈迦様のもとにはたくさんの方々が集まり
お釈迦様はたくさんの方々から慕われていました。
それに嫉妬を抱いていた、ある一人の修行僧が『忌々しい。あんな男がどうして
尊敬を集めるのだ。』『きっと悪口を言われたらお釈迦も言い返してくるだろう』
と思い群衆の前で口汚くお釈迦様をののしってやる事にしました。
修行僧はお釈迦様の前に立ちはだかって、ひどい言葉を投げかけました。
お釈迦様は何も言わずただ黙ってその修行僧の言葉を聞いておられました。
周りの弟子たちが「なぜ黙っているのですか?言い返さないのですか?」
それでもお釈迦様はただ黙って静かに修行僧の悪態を聞いておりました。
しばらくして、修行僧は悪口を言う事に疲れ果てへたりこんでしまいました。
その修行僧はなんだか虚しくなりました。
その様子を見てお釈迦様は修行僧にそっと尋ねました。
「もし他人に贈り物をしようとして、相手が受け取らなかったとき、
その贈り物は一体誰のものだろうか。」
「そりゃ、相手が受け取らなかったなら,贈った者のものだろう。」と
答えたすぐ後に「あっ!」と修行僧は気づきました。
そしてお釈迦様は静かに言いました。
「その通りです。あなたは私の事をひどくののしった。けれど私はそれを
受け取らなかった。だからあなたが言った事はすべてあなたが受け取ることになるんですよ。」
私たちは人間なので、なかなかそう上手くはいかないかもしれませんが、
このお話が心にとまってるか否かで、自身の成長が違うようにも思います。
お釈迦様のような気持ちになりたいと思う心が魂の向上につながるんでしょうね。